お酒を飲むとニキビができる、肌が荒れやすいと感じている方は少なくないでしょう。実は、お酒の飲み方や種類によっては、ニキビができやすくなることが分かっています。
この記事では、なぜお酒を飲むとニキビができてしまうのか、その具体的な5つの理由を解説します。
目次
お酒を飲むとニキビができるって本当?
お酒の飲みすぎはニキビの発生や悪化に間接的に影響を与える可能性が高いと考えられています。
アルコールが直接的にニキビの原因となるわけではありませんが、飲酒によって体内で様々な変化が起こり、それが肌のコンディションを悪化させ、ニキビができやすい環境を作り出してしまうのです。
具体的には、アルコールを分解するために多くのエネルギーやビタミンB群が消費され、さらに糖質の過剰摂取や肝臓への負担、睡眠の質の低下などが複合的に絡み合い、皮脂の過剰分泌、炎症の促進、ホルモンバランスの乱れ、免疫力の低下などを引き起こすことがあります。
これらの要因が肌のバリア機能を弱め、アクネ菌の増殖を助けたり、すでに存在するニキビの炎症を悪化させたりするリスクを高めます。特に、普段からニキビに悩んでいる方や肌が敏感な方は、飲酒が肌の状態に与える影響をより強く感じやすいかもしれません。
お酒を飲むとニキビができる5つの理由
なぜお酒を飲むとニキビができやすくなるのでしょうか。ここでは、その具体的な5つのメカニズムを解説します。
糖質の過剰摂取による皮脂分泌の増加
ビールや日本酒、甘いカクテルなどには多くの糖質が含まれています。これらの糖質を過剰に摂取すると体内で血糖値が急激に上昇し、それを下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を促進するため、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を招いてしまいます。
アルコール分解時のビタミンB群の消費
アルコールが体内で分解される過程で、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群が大量に消費されます。これらのビタミンB群は肌の健康維持に不可欠な栄養素であり、皮脂の代謝を正常に保つ働きや肌のターンオーバーを促進する役割を担っています。飲酒によってビタミンB群が不足すると、皮脂の過剰分泌が起こりやすくなるだけでなく、肌のバリア機能が低下し、ニキビができやすい状態になってしまいます。
肝機能の低下による毒素の蓄積
肝臓は、体内で摂取したアルコールや食品添加物、老廃物などの有害物質を解毒し、体外へ排出する重要な役割を担っています。しかし、過度な飲酒は肝臓に大きな負担をかけ、その解毒機能を低下させてしまいます。肝機能が低下すると、体内で処理しきれなかった毒素や老廃物が血液中に滞留し、それが肌へと運ばれてニキビや肌荒れといったトラブルを引き起こす原因となります。
アセトアルデヒドによる炎症反応
アルコールが体内で分解される際に生成されるアセトアルデヒドは、非常に有害な物質であり、二日酔いの原因としても知られています。このアセトアルデヒドは体内で炎症反応を引き起こす作用があり、肌においては血管を拡張させたり活性酸素を生成したりすることで、肌細胞にダメージを与え、既存のニキビの炎症を悪化させたり新たなニキビの発生を促したりする可能性があります。
睡眠の質の低下とホルモンバランスの乱れ
お酒を飲むと一時的に眠気が誘発されることがありますが、アルコールは睡眠の質を低下させることが知られています。特に深い睡眠が減少し、夜中に目覚めやすくなるなど睡眠が浅くなる傾向があります。睡眠不足や質の悪い睡眠は、肌の修復や再生を促す成長ホルモンの分泌を妨げ、またストレスホルモンが増加してホルモンバランスが乱れることで、皮脂の過剰分泌や肌のバリア機能低下につながり、ニキビができやすい状態を作り出してしまいます。
ニキビができやすいお酒の種類
お酒の種類によって含まれる成分や糖質の量が異なるため、ニキビへの影響も変わってきます。ここでは、特にニキビができやすいとされるお酒の種類と、比較的影響が少ないとされるお酒について解説します。
ビールや日本酒などの糖質が多いお酒
ビール、日本酒、発泡酒などは、原料である麦芽や米に由来する糖質を豊富に含んでいます。これらの糖質を過剰に摂取すると体内で血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌されて皮脂の過剰な分泌を促すため、毛穴が詰まりやすくなりニキビの原因となる可能性があります。
カクテルや梅酒などの甘いお酒
カクテル、梅酒、果実酒、甘いチューハイなどは、リキュールやシロップ、ジュース、砂糖などが加えられており、糖質の含有量が非常に高くなります。これらの高糖質なお酒は、血糖値の急上昇とインスリン分泌の増加を引き起こし、皮脂分泌の促進や炎症反応を誘発するリスクを高めます。
ワインやウイスキーは大丈夫?
赤ワイン、ウイスキー、焼酎などの蒸留酒は、一般的に糖質が非常に少ないため、ビールや甘いカクテルに比べてリスクが低いと言えます。しかし、これらもアルコールであることには変わりなく、肝臓で分解される際にビタミンB群を大量に消費したり、アセトアルデヒドを生成して炎症反応を引き起こしたり、睡眠の質を低下させる可能性があるため、適量を守ることが重要です。
お酒を飲んでもニキビを予防する対策法
お酒を完全にやめるのが難しい場合でも、飲み方や生活習慣を工夫するだけで、ニキビのリスクを大幅に減らすことができます。ここでは、飲酒とニキビの関係を理解した上で実践できる具体的な対策をご紹介します。
お酒の量と飲み方を工夫する
ニキビ予防の第一歩は、お酒の量と飲み方を見直すことです。厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコール量20g程度で、これはビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱に相当します。ゆっくりと時間をかけて飲み、週に2日以上の休肝日を設けることで、肝臓への負担を軽減できます。
おつまみの選び方に注意する
フライドポテトや唐揚げなどの高脂質・高糖質のおつまみは、皮脂の過剰分泌を招きニキビを悪化させる原因となります。枝豆、冷奴、野菜スティック、海藻サラダなど、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で低カロリーなものを選ぶようにしましょう。
水分補給を忘れずに行う
アルコールには利尿作用があり、飲酒中は体から水分が失われやすくなります。脱水状態になると肌が乾燥しやすくなり、バリア機能が低下してニキビができやすい状態になるため、飲酒中はアルコールと同じ量かそれ以上の水を飲む「チェイサー」を意識的に摂るようにしましょう。
ビタミンB群やビタミンCを補給する
アルコールの分解には特にビタミンB群が大量に消費され、ビタミンCは肌の炎症を抑えたりコラーゲンの生成を助けたりする働きがあります。ビタミンB群は豚肉、レバー、納豆などに、ビタミンCは柑橘類、ブロッコリーなどに豊富に含まれているため、積極的に補給することが大切です。
飲酒後のスキンケアを徹底する
飲酒によって肌は乾燥しやすくなり、皮脂の分泌も増えがちです。メイクや汚れ、過剰な皮脂を優しくしっかりと落とし、洗顔後は化粧水でたっぷりと水分を補給して乳液やクリームでしっかり保湿しましょう。保湿を徹底することで肌のバリア機能を守り、ニキビの発生を防ぐことにつながります。
よくある質問(FAQ)
どのくらいの量を飲んだらニキビができやすくなりますか?
ニキビができやすくなるお酒の量に明確な基準はなく、アルコールの分解能力やその日の体調による個人差が大きいです。一つの目安として、飲んだ翌朝に顔のむくみや肌の乾燥を感じる量が、ニキビを引き起こすサインと考えましょう。また、カクテルや甘いチューハイに含まれる糖分も皮脂を増やす原因になるため、アルコールの量だけでなく種類にも注意が必要です。
アルコールによるニキビはどのくらいで治りますか?
ニキビが治る期間は、その状態や肌の再生能力によって異なります。小さな白ニキビであれば数日から1週間ほどで治まることが多いですが、赤く炎症を起こしてしまった場合は治るのに数週間以上かかることもあり、跡に残るリスクも高まります。炎症が長引く場合は、自分で無理に対処せず皮膚科を受診することをおすすめします。
飲酒以外に気を付けるべきニキビ対策は何ですか?
お酒の席では、揚げ物や甘いおつまみを避け、枝豆や野菜などを選ぶのがおすすめです。また、飲酒後は睡眠の質が下がりやすいため、夜更かしは禁物です。どんなに疲れていてもメイクは必ず落とし、丁寧な保湿ケアで肌のバリア機能を保つことが、ニキビを防ぐ上で非常に重要になります。
まとめ
お酒の飲み方や種類によってはニキビができやすくなるのは、主に糖質の過剰摂取、ビタミンB群の消費、肝機能の低下、アセトアルデヒドによる炎症反応、睡眠の質の低下といった複数の要因が複合的に影響し合ってニキビを引き起こします。
ニキビを予防するためには、糖質の多いお酒を控えめにして適量を守り、おつまみの選び方や水分補給、ビタミン摂取、飲酒後の丁寧なスキンケアを心がけることが大切です。
お酒は楽しいものですが、美しい肌を保つためには、ご自身の体と相談しながら賢く健康的な飲酒習慣を心がけましょう。



