
真夏の炎天下、アスファルトの表面温度は60℃を超えることも珍しくありません。私たちが靴を履いて気づきにくいその熱は、犬たちにとっては深刻なやけどのリスクとなります。特に散歩時間の選び方や装備の工夫ができていないと、大切なパートナーの足裏に思わぬ被害を与えてしまう可能性も。
アスファルトによる肉球やけどの予防と対策は、夏を迎えるすべての飼い主にとって欠かせない情報です。この記事では、犬の足を守るための具体的なポイントと対策グッズをご紹介していきます。
目次
夏のアスファルトは犬にとって危険?基本知識を押さえよう
アスファルトの表面温度と犬の肉球がやけどするリスク
夏の昼間、直射日光を受けたアスファルトは、実際に60℃以上に達することがあります。この高温の地面を裸足で歩く犬にとって、肉球のやけどは深刻なダメージです。短時間の接触でも、肉球の皮がむけたり、水ぶくれができたりといった症状が起きる可能性があります。
人間には分かりにくい「地面の熱さ」
私たちは靴を履いて歩いているため、地面がどれほど熱くなっているか気づきにくいものです。夏場の地面の熱さは、犬の体感とは大きく異なることを理解しておく必要があります。特に小型犬や高齢犬は地面との距離も近く、より大きな影響を受けやすいです。
やけどのサインを見逃さない!犬の肉球の異常とは
肉球の色や質感の変化
普段はしっとりとした黒やピンクの肉球が、赤く腫れたり、白く変色していたりする場合は注意が必要です。ひび割れや皮がむける症状もやけどの可能性を示唆します。
歩き方や行動の違和感
急に歩きたがらなくなったり、足を引きずるような動きを見せたりする場合、痛みや違和感を感じているサインかもしれません。いつもと違う様子が見られたら、足裏を確認する習慣を持ちましょう。
やけどを防ぐために飼い主ができる5つの工夫
1. 散歩時間は朝晩の涼しい時間帯に限定する
太陽が高く昇る10時~16時頃はアスファルトが特に熱くなります。この時間帯の散歩は避け、日の出直後や日没後など、気温が下がった時間に変更することが推奨されます。
2. 自分の手でアスファルトの温度を確認する習慣を
散歩前に自分の手のひらをアスファルトに5秒ほど置いてみて、熱いと感じた場合は犬にとっても危険と判断しましょう。
3. 日陰や芝生などアスファルト以外の道を選ぶ
木陰のある公園や芝生のコースなど、熱を吸収しにくい地面を選ぶことで、肉球への負担を軽減できます。住宅街であっても、白っぽい舗装の道は比較的温度が低い傾向があります。
4. 犬用ブーツやソックスで足を守る
靴やソックスは熱い地面との直接接触を防ぐだけでなく、破片や異物から足裏を守る効果もあります。足に合ったサイズと通気性の良い素材の製品を選びましょう。
5. 散歩後の保湿ケアとチェックを忘れずに
散歩のあとは、肉球の乾燥を防ぐための保湿ローションを使い、異常がないか目視でチェックする習慣をつけましょう。日々のケアが肉球の健康を保ちます。
おすすめのやけど対策グッズ紹介
肉球を保護するための犬用ブーツ・ソックス
最近では、通気性と耐熱性に優れた犬用フットウェアが多数登場しています。滑りにくいソール設計のものを選ぶと、犬の歩行も安定します。使用前は、少しずつ慣れさせることも大切です。
グループ会社のカタセ株式会社はWAGWEARの正規輸入代理店であり、軽量で通気性が良く、雨の中でも滑りにくい、安全性の高いゴム製のブーツを販売しています。
散歩前後に使用する保湿ローションやスプレー
天然由来成分配合で刺激の少ないローションやミストタイプのスプレーは、肉球の保湿に効果的です。アルコールや香料が強すぎないものを選ぶと安心して日常使いができます。
万が一やけどしてしまった場合の応急処置と対応
まずは流水で冷やすこと
やけどが疑われる場合、すぐに流水で5~10分ほど冷やすことで進行を食い止めることができます。氷水などで冷やしすぎないように注意しましょう。
早めに動物病院で診察を受ける
外見上は軽度に見えても、内側に炎症が広がっていることもあります。専門的な診断と適切な処置を受けることで、悪化を防ぎ早期回復が見込めます。
まとめ|犬の足を守るのは飼い主の「気づき」と「備え」
犬にとっての地面の熱は、私たちが思う以上に過酷なものです。夏のアスファルトによるやけどを防ぐには、飼い主が「気づき」と「備え」の意識を持つことが何よりも重要です。正しい知識とグッズを活用し、犬と安全に快適な夏の散歩を楽しみましょう。